2015年4月13日月曜日

心掛けのタマモノ

4月12日日曜日。

合氣道仲間の三人が来てくれた。

昨日まで雨。明日も雨の予報。今日は晴れ。
やはり心がけが大切。お天道様はちゃんと見ている。

川崎市某駅当で落ち合って、亭主の紺碧のスーパーカーで全員同道。10時半ごろ憬月荘に到着。

母屋、納屋、庭、農地、裏山を一通りご案内。

初めて来てくれた弁護士のIさんは、たくさん生っているナツミカンに興奮気味だ。落ちていた綺麗な実を二個、いつの間にか手にしていた。

女史は現在外務省に出向の身で、例のTPP秘密交渉関連の国内法律チェックの要員として多忙を極める。農業部門の厳しい交渉にかかわる検討作業とナツミカンへの異常な執着との間に、何か特別な関係があるのか無いのか、彼女の口は堅い。

さて焚火の料理は火の準備に手間が掛かる。早めに食材調達を済ませよう。

道の駅「みんなみの里」は、貴重な行楽日和に誘われた万来の客に襲われて、既に商品棚に野菜はまばらだった。かろうじて大根と葱だけ確保して、いざ食材ハントの戦場はスーパーオドヤへと移されることとなった。

オドヤへの道すがら、鴨川の銘酒「寿萬亀」の蔵元亀田酒造に寄る。酒やサカナを購入後、今年から始まった酒蔵見学のことを思い出し、いきなりお願いしてみたところ快諾いただく。

順路をたどって酒造りの工程を一通り説明いただいた後、二階へ上がるので何かと思うと、そこには祭壇があって、一同ビックリ。

実は、ここ亀田酒造は、明治神宮の新嘗祭に奉納される唯一のお神酒の蔵元なのだ。ソモその延元は、明治天皇大嘗祭の奉納米の稲田としてすぐそばの田んぼが選ばれたことに始まる。その主基斎田の米による奉納用の白酒醸造を担当するのが亀田酒造なのだ。思いもよらぬ厳かな酒蔵見学と相成り、一同神妙な心持で食材狩りの仕上げに向かった。

東京でオドヤは無名だか、鴨川界隈ではメジャーだ。質量ともに一流の品揃え。サツマイモ、人参、エノキ、白菜、鱈、鶏、ホタルイカ、ガンモ、厚揚げ、シラタキ、ビール、ウーロン茶を買い上げた。

すでに正午もかなり回って、さっきから腹の虫が騒いでいる客人の気持ちもものかは、ホストは予定していた神社参りを省略しなかった。

吉保神社は、天長6年(829)に吉保郷の鎮守として勧請された由緒ある神社だ。毎年九月には伝統の流鏑馬神事が執り行われる。誰もいない小さな境内で、空腹に耐えながら二礼二拍手一礼。われらの願はきっと叶う。

焚火の執行に彼は完璧の手際を見せた。



ニ***自動車の優秀なエンジニアにしてもとイージーライダーのO氏は、アウトドア万般に通じるツワモノだ。酒も強い男前だ。

手土産に山崎シングルモルトを持ってきてくれた御礼には、これぐらい褒めておけばよかろう。

いや実際、彼の焚火技術のお陰で鍋は速やかに出来て、さほど遅れずに昼食にありつけたのだ。


新婚のNさんは、当初一緒に来る予定だったご主人が所用で来られなくなりやや寂しげだったが、下ごしらえを手際よくこなしてくれた。彼女が差し入れてくれた手作りのクッキーには驚かされた。まるでプロの仕事のような仕上がりと味は、一同を唸らせた。本当に美味しかった。

焼芋には時間が掛かった。落ち葉や灰に埋めて蒸し焼きに出来れば良かったのだが、落ち葉も灰も十分に無かった。アルミホイルに包んで焚火に放り込んだが、熾との接触が部分的なので、焼ムラ、焦げが心配だった。

試行錯誤でアチコチ動かしながらじっくり焼いた。ころあいを見てこわごわホイルを開けて、芋を割ってみると・・・ なんということでしょう、素晴らしい出来に一同感動。食べてみれば、その美味いこと、美味いこと。みんな、涙ぐみながらかじりついていた。


日も暮れて、最後に心身(心腹?)満ち足りて記念写真。

さあ、帰ろう。


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