2011年12月23日金曜日

究極の田んぼ

岩澤信夫さんの提唱する不耕起栽培、冬季湛水の田んぼのことは知っていた。しかし、岩澤さんの本は読んだことがなかった。
この間、初めて読んだ。「究極の田んぼ」だ。
岩澤さんが、大変な理論家、研究家であることがわかった。
同時に、私の知識がいい加減だったこともよくわかった。知らなかったことが、その本には沢山書いてあった。
早くうちの田んぼで実践したいと、改めて強く思った。

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2011年12月11日日曜日

鴨川暮らしの先輩

先月お邪魔した山梨の再生民家のご主人、Hさんを、今日憬月荘にお招きしていた。そのお知り合いのTさんが鴨川にやはり再生民家をお持ちだった。そこで、Tさんご夫妻にも来ていただいた。
壁も床も半分しかない憬月荘では、いつもながらおもてなしが出来ず、ただ、家と土地をご案内するだけとなった。
その辺をお察しくださったのだろう、Tさんは昼食をご用意くださった由で、お宅へお招きくださった。
同じ土地の古民家なので、そのお宅は、基本レーアウトがほとんど憬月荘と同じだった。ただこちらは立派に再生されていて、とても良い感じのお家だった。
奥様お手製のお料理はどれもすばらしい味だった。
ご主人はほとんど鴨川のほうに住んでおられ、奥さんは東京のご本宅から2週間に一度ほどいらっしゃるそうだ。
おうちの裏にある田んぼでご主人が作ったお米のご飯も大変おいしかった。

2011年12月4日日曜日

新兵器

日本民家リサイクル協会の民家お助け隊の力をお借りして土壁を塗る計画を立てていた。まず今月17日に下地の竹小舞の材料とする真竹をご近所の土地で伐採させてもらうことにしていた。


ところが、その後、二つの問題が明らかになった。一つは、材料の土の用意。調達先が、見つからない上、仮に見つかっても、土の発酵に半年ほどかかること。壁が半年以上出来上がらないとすると、その先の作業の進捗にかなりの影響が出る。もう一つは、工務店に施工してもらった貫に不安があったことだ。通し貫のつもりで注文したのだが、工務店は小舞の下地として機能すればいいと、柱に貫通させず、柱の溝にビスで留めていた。工務店はこれで十分との意見だったが、私は最後まで耐震性能が不安だった。

そこへ思わぬ新兵器が見つかった。丸浩工業の荒壁パネルだ。これは壁土と木小舞を主材料に伝統的な土壁をパネルとして加工したものだ。標準の下地加工とあわせれば、吸排湿性能など本物の土壁の利点を一切損なうことなく、それ以上の耐震性能、断熱性能を持つ。さらに下地施工、壁張りともに私一人でも出来そうな簡便さだ。施工時間は勿論劇的に短縮できる。欠点は見当たらない。http://www.maruhiro.jp/product/arakabe.html

本物の土壁を仲間と作るということの魅力も捨てがたく、悩んだが、結局、パネルを使用することに決めた。

まず下地用の材木を注文する準備を始めた。

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2011年11月20日日曜日

水は入った


先週仕掛けたホースの灌漑をチェックすると、田んぼには首尾よく水が入っていた。満杯まで9割がたまで溜まっている。しかし、ホースの取り込み口を突っ込んだU字溝の穴からは、なぜか水が出ていず、もう流れは止まっていた。

考えた末、取り込み口をさらに3メートルほど上流の溜め枡まで引き上げて、おもりの石にナイロン糸でくくりつけて、水中に沈めた。ぎりぎりの長さしかなかったホースの吐き出し口は、田んぼまで3メートル上の位置まであがってしまったが、水は田んぼまで流れ下っていった。念のためホーで溝を引いて流れを確保した。これで、間違いなく田んぼに水が流れ込み続けるだろう。

今年は米作りを休んでいたので、水を引いてもどこかから漏れるのではないかと心配したが、モグラ穴ひとつなかったようだ。

これで冬水田んぼの基礎は出来た。来年、有志の力をお借りして米作りが始められたら最高だ。

しかし、本当のところ、今は土壁のことで頭が一杯なのだ。うまく小舞が掻けるだろうか。いい土が用意できるだろうか。荒壁の上を板で覆うべきか。などなど、心配は尽きない。

しかし、ひとつひとつ進むしかない。とりあえず、田んぼに水は入った。

またマムシを見た。畑の草むらから出てきた。数週間前に始めた見たとき以来、二度目だ。

先週に続き、家の北側の石垣周りの草取りをした。石垣の根元の一角には、山から染み出す水の小さな流れが出来て、U字溝へ注いでいる。ここに、沢蟹が居て、今日もまた会った。この辺は草を刈るとぬかるみになるので、将来は砂利を敷こうか。使い古しの瓦を敷くのもいいかもしれない。

沢水の簡易水道の濁りがどの程度なのかと思い、しばらく蛇口を空けっぱなしにしてバケツに水を受けておいた。10分ほどするとかなり澄んできたが、まだ多少濁っていた。使い続ければ澄むのかのかどうか疑問だ。やはり、浄水装置を作る必要がありそうだ。

それにしても、水道管の経路を解明することが先決だ。井戸の復活も果たして、簡易水道との使い分けも決める必要がある。風呂場をどこにしようか。

2011年11月13日日曜日

我田引水

合気道仲間のHさんが遊びに来てくれた。家も土地も気に入ってくれて、たくさん写真を撮っていた。

お昼に近くの食堂で中華丼をご馳走して、そのあと、みんなみの里、亀田酒造をご案内した。

Hさんはお菓子と焼酎をお土産に持ってきてくれたので、考えてみると、お返しに中華丼では明らかに不足だった。何かお土産をお渡しすべきだった。

私は、みんなみの里で、いかにも旨そうな金目鯛肉厚干物三枚が400円というのを見つけて、興奮のうちに購入。これを傷めずに持ち帰るために、Hさんは近くのスーパーで発砲スチロールの保冷箱を調達してくれた。


草ぼうぼうの田んぼに、山水を引くため、水路にホースを仕掛けて、他方の端を田んぼに垂らした。Hさんのアイデアをいただいて、うまく水を引くことができた。

ただ、こんな細いホースで田んぼがいっぱいになるか不安。来週来て見てみよう。

Hさん、いろいろありがとう。お世話になりっぱなしでした。

今度いらっしゃるときは、憬月荘で鍋などやってご馳走したいと思います。

日が短くなった、五時に帰路に着いたが、すでにとっぷり日が沈んでいた。

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2011年11月4日金曜日

今度はちゃんとお邪魔します

昨日、山梨の友人宅を訪れた。彼は、民家再生促進の先輩で、最近ついにご自身も山梨に民家移築再生を遂げた。先日来お招きをいただいていたが、やっと昨日お伺いできたのだ。

そのお家は、大きさといい、品質、意匠といいすばらしいものだった。玄関、大広間、床の間、台所、風呂場、それら部分部分のことごとくに、彼の一貫した趣味が息づいていた。

2、3時間のつもりが、ある意味ずるずるとそういう魅力に引っ張られて、ついに風呂までいただいてかろうじてお暇して来た。

せめて一泊、できたら二泊ぐらいの予定で、今度は来なきゃだめだよ、というお言葉に次回は是非甘えることに決めた。

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2011年10月4日火曜日

150年から200年

先日、柱や床下などを直してくれた棟梁が話してくれたところによれば、床下の工法と屋根裏の煤のつき方から推して、この家は150年から200年前に建てられたようだ。

10月1日のこと

さきおととい(10/1)、M協会の常任理事をしているMさんが憬月荘を見に来てくれた。

M協会は、古民家を残したい人たちのNPOで、私はかつてその理事をしたこともある。

当時、ある知人を介して古民家のことを知りたいと言って来たのがMさんで、その後MさんはさっさとY県にすばらしい古民家を手に入れ、私が協会から足を洗った後、常任理事になって民家お助け隊という隊を作って隊長になった。

私は、当然隊長にお助けを頼んで下見にきてもらったのだ。隊長はいたく憬月荘を気に入ってくれて、早速お助けを了承してくれた。

まず、土壁塗りのための小舞竹を伐採することになり、私は、すぐ隣の土地の真竹を伐らしてもらう許可をお隣さんから取り付けた。12月か1月に一個小隊が派遣される予定だ。


同日午後には、独立系和文化塾(カルチャーセンター)を主催し、自然農で半自給を実現しているNさんがいつもの作務衣スタイルで来てくれた。

私にM協会を紹介してくれたのはこのNさんで、Nさんに自然農の先生を紹介したのはこの私だ。

私の憬月荘入手祝いにと手作りどぶろく8リットルと、これまた手作りの竹製燭台を持ってきて下さった。大変感激し、とっさに、私の晩酌用にさっき買ってきたばかりの寿萬亀純米一升瓶を無理やりお返しにと渡してしまった。

Nさんも、とても憬月荘を気に入ってくれて、土間の地面をご持参の鍬でほじくって平らにしてくれた。そのほか、草ぼうぼうの田んぼを見て、ぜひふゆみず田んぼにすべしと、まずは可及的速やかに水を引くようにご助言くださった。私は、ふゆみず田んぼのこともインターネットであらまし承知し気に入っていたので、直ちに同意した。

持つべきは良き友である。

3人で話はつきなかったが、日も傾いてきたので、私とMさんは私の軽バンで、Nさんはご自分の軽バンで帰路についた。

因みに、二人の軽バンが、同じエブリィの同じ型式の同じメタリックシルバーで見分けがつかないというのも妙な偶然だ。

もうひとつ因みに、一月ほど前に買ったその中古のエブリィに、私は流星号という名前をつけた。憬月荘に通うための流星号! 悪くない。言うまでもなく、私はスーパージェッター世代だ。


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2011年8月23日火曜日

酒蔵で私を発見!

8月21日日曜日(その2)

帰りがてらたまたま看板を見つけて地酒の蔵元「寿萬亀」に立ち寄り蔵元限定販売の特別純米酒を購入。

帰って飲んでみたら旨くてびっくり。

インターネットで検索したら、貴乃花の結婚式の三々九度や、愛子様生誕記念の振る舞い酒、紀宮様ご結婚記念の振る舞い酒として使われたという老舗の名蔵元と知ってまたびっくり。すみません、知りませんでした。

さらに、ページを跳んでみるともっとびっくり。私の名前のついた酒がある!何たる因縁か。

私はやはりこの地に呼ばれていた?


紺碧の海を思わせるような深く澄んだ奥深い純米吟醸の味わいをお試し下さい。通がうなる酒


私は飲んでもいないのにうなった。次回は、これを買うしかない。


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8月21日日曜日

再び建築家のIさんと現地で打ち合わせ。

すでに17日から、改修工事が始まっていて、床は全部、土間部分にあった風呂場、キッチンの壁、一部の柱も撤去されていた。これで初めて土間部分の間取り、開口部、窓の位置が決められる。

2時間以上かかってほぼ合意。土間中央近くの柱とその上の梁の処理で悩んで、Iさんから大工の親方に技術的な確認をしてもらうことにした。

裸にされたかつての土間部分。


工事前の中央の間・・・


床撤去後・・・すごく大きな地引き(こういう大引きのことをそう呼んだと別の大工さんから聞いた)が入っていました。


大きな納屋の下屋も・・・



撤去しました。髭剃り跡みたいにすっきり・・・?


来週また見に来る予定。

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2011年8月16日火曜日

ToDo Update

軽自動車購入 4WD バン >契約済み 25日納車予定 スズキ エブリィ 4WDターボ
全体計画
草刈り
鎌類購入 >下刈カマ、手ガマ、鉈、剪定鋏、購入済み
農地運営
希望者探し
山林整備
ボランティア団体探し
母屋の改修 >17日より第一期工事開始予定 母屋床不陸直し、土間スペース床・壁はがし、下屋屋根補修
不陸の直し 柱の根継ぎなど
屋根改修
土壁改修 
土間復活 たたき
かまど作成
囲炉裏再生
風呂場(別棟)建設 薪釜
コンポストトイレ設置  汲取りトイレ撤去
牛舎改修
私設水道の水質検査
古井戸調査
公開利用計画
地元団体との協力

2011年7月10日日曜日

7月9日(土)のこと

犬を連れて鴨川へ。
不動産屋さんの仲介で元の持ち主Aさんにご挨拶。
親切で実直な奥さん。
家まで同行してくれ、その歴史などを教えてくださる。
午後には建築士のIさんが来てくれて、状態の観察、採寸などしながら、どう直してもらうか打ち合わせ。
何度か改築されたらしい跡が見つかる。
二人で、ここはもとはこうだっただろう、ああだったはずだと、なぞ解きを楽しむ。
この家に来たのは4度目になるが、改めて見晴らしの良さに感激。
Aさんによると地元でも最も見晴らしのいい場所と言われている由。
裏山にあるいくつか平らな部分は、思った以上に広いことを発見。
木を伐ればさらにすばらし見晴らし台になりそう。
古民家の再生がひと段落ついたら、そこに新しい技術、意匠も入れた里山住宅を建てようか。
あるいは簡素な東家風食事どころか。はたまた露天風呂か。
いやいや、まずは足元の古民家の直し。
その古民家の、昔の改築跡の板壁に、明治二十九年という年号と当時の主のものらしい名前が見つかった。
ということは、この家はその恐らく十年以上前には建っていただろう。
ということは、この家は築百二十年以上か。

2011年7月6日水曜日

ToDo

軽自動車購入 4WD バン
全体計画
草刈り
鎌類購入
農地運営
希望者探し
山林整備
ボランティア団体探し
母屋の改修
不陸の直し 柱の根継ぎなど
屋根改修
土壁改修 
土間復活 たたき
かまど作成
囲炉裏再生
風呂場(別棟)建設 薪釜
コンポストトイレ設置  汲取りトイレ撤去
牛舎改修
私設水道の水質検査
古井戸調査
公開利用計画
地元団体との協力

2011年7月2日土曜日

里山生活系?

このブログのタイトルの説明文に見える「里山生活系」は私が数年前に作った造語だ。楽天ブログのテーマとして登録したので、そこではいまだに使う人がいるかもしれない。

「生態系」は、勿論人の生物としての営みを含んでいいわけだが、「人の生活がその他の生物の営みと共に循環を作る体系」という意味を明確にするために、敢えて「生活系」という言葉にしたのだ。

それについての私の考えは、昔のブログ/ホームページに詳しく書いたので、そちらをご参照願いたい。

『里山で行こうよ!』 http://hekikai2012.web.fc2.com/satoyama/
『憬月庵雑記』 http://plaza.rakuten.co.jp/shizengurashi/

ちなみに、2003年に始めた憬月庵雑記の冒頭には

きものを着て  古民家に住んで
自然農で米野菜を作り   薪で炊事、風呂焚き、暖房し
緩速砂生物濾過器で給水し   詩を書き
毎日客を招いて   農作業を手伝ってもらうかわりに
簡単な料理と旨い酒を振舞って   を観ながら語り明かす
                                                                   ・・・そんな贅沢してみたい」

と書いたが、今度やっとその舞台ができたことになる。




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2011年6月28日火曜日

憬月荘の始まり

長年夢見た古民家付き里山一式を手に入れることができた。先週のことだ。千葉の鴨川に。

山林、宅地、農地が南斜面にひとつながりになって、合計で4000坪ほどだ。「ほどだ」というのは、公簿上は3700坪弱だが、農地部分は明らかに大きく縄伸びしており、しかも山林の上のほうは境界も未確認だから、ホントのところ何坪なのか不明という意味だ。

築年不詳の家は、恐らく100年ぐらい経っている。電気は通っているが、公営水道、都市ガスは無い。その代わり、山の上から引いて七軒で使用している私設水道と井戸が有り、薪は勿論取り放題だから、私が長年目論んできた、ローテクエコの生活が実現できる。

「実現できる」とは、実現可能という意味で、ホントに実現するかどうかは、これからの努力と成り行き次第だ。私独りでは手に負えっこないから、仲間をどれだけ引き込めるかにかかっている。が、この土地と家なら多くの人を引き付ける力があると思う。思うのは私で、他人がどう思うかはこれからやってみてのお楽しみだ。

バカもいい加減にしろと思う人もあろうが、バカは承知の上だ。かみさんも初め怒っていたが、今はあきらめてバカにするばかりだ。

10年近く前に仮想の隠れ家に付けた「憬月庵」という名をそのまま使いたかったが、庵ではなく畑も田んぼもついた農家だから、「憬月荘」と呼ぶことにした。